多くの中小企業で今、一番の問題といえば「人手不足」ですよね。採用活動を行なってもなかなか求人が集まらない・・・そんな声を多く耳にします。
そこで注目したいのが「中小企業省力化投資補助金」!この補助金は、人手不足に悩む中小企業の「省力化のための投資」を支援してくれる、ありがたい補助金です。
この記事では、この「中小企業省力化投資補助金」に関する情報や補助金申請時の注意点、そして広島県の製造業における実態と課題をご紹介します。
中小企業省力化投資補助金とは
制度の概要と目的
中小企業省力化投資補助金は、中小企業が最新の技術を導入して効率化を図るための支援制度です。
特に、人手不足に悩む企業が、IoTやロボットなどのデジタル技術を使った設備を導入する際の費用を一部補助してくれます。
これにより、企業の生産性を上げて売上アップを目指し、賃金向上も期待できます。
この制度のポイントは、単なる設備投資の支援だけでなく、労働生産性の向上や賃上げを目指していることです。
例えば、労働生産性の年平均成長率が4.0%以上増加することや、1人あたりの給与支給総額が一定の基準を満たすことが求められます。
これにより、中小企業が持続的に成長し、従業員の待遇改善にもつながることが期待されています。
最大1億円!新設の「一般型」で自由な設備投資が可能に
令和6年の中小企業省力化投資補助金は「カタログ注文型」となっており、限定的な選択肢しかありませんでしたが、新しく「一般型」が新設されました!
この「一般型」は、カタログに掲載されていない独自の製品やシステム、いわゆるオーダーメイドの設備投資も補助の対象となります。
カタログ型と一般型の比較
項目 | カタログ型 | 一般型 |
---|---|---|
補助の内容 | カタログに掲載された汎用製品の導入 | 生産プロセスや事業内容に合わせた 設備導入・システム構築 |
補助率 | 最大1/2 | 最大2/3 |
補助額 | 最大1,500万円 | 最大1億円 |
特徴 | 簡易で即効性がある省力化投資 | オーダーメイド性のある多様な 省力化投資 |
メリット | 迅速な導入が可能 申請が簡単 |
高額な設備投資が可能 柔軟な対応が可能 |
適用産業 | 飲食サービス業、宿泊業、小売業、製造業 | 製造業、倉庫業、卸売業、小売業など |
カタログ型は、特定の汎用製品を迅速に導入したい中小企業に適しており、申請手続きも比較的簡単です。
一方 一般型は、より大規模でオーダーメイドの設備投資を必要とする企業に向いており、柔軟な対応が可能です。
補助金申請時の注意点とプロセス
補助金申請を成功させるには、事前に自社の課題を綿密に分析し、どのような省力化設備が効果的かを明確にすることが重要です。
また、申請書類の作成は詳細なプロセスを伴うため、専門家や公的支援機関の協力を得ることが推奨されます。
さらに、補助金審査では、導入機器やシステムが売上拡大や賃上げ、生産性向上にどの程度寄与するかを説明することが求められるため、具体的な裏付けデータ(エビデンス)が必要になります。
バロ電機工業の「省力化診断」では、生産プロセスに適した自動化装置の「構想設計図」、導入による生産量、従業員数、人件費、減価償却費等をもとに、付加価値額や労働生産性をシミュレーションした「省力化診断レポート」、自動化装置の「お見積り」など、申請時に活用できるレポートをご提出いたします。
補助額は大きいですが、賃上げを実現させなければ、補助金の返還を求められます。補助金をご検討の方は、シミュレーションやエビデンスなど裏付けをしっかりご準備の上、申請にチャレンジしてみてください!
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広島県の製造業〜現状と課題〜
広島県の製造業が抱える人手不足問題
広島県の製造業において、人手不足は深刻な課題の一つです。
特に、生産現場では高齢化が進む一方で、新たな若年層の確保が難しくなっています。
これは「転出超過4年連続ワースト1」という統計データにもあるとおり、若年層が都市部へ流出していることで広島県の労働力が減少し続けているからです。
私たち広島県の中小企業にとって、人員確保は事業継続に直結するため、早急な対応が求められています。
少量多品種生産ラインの課題と効率化
広島県の製造業は、多様な製品を少量ずつ生産する「少量多品種生産」が主流となっており、その多様性は地域の製造業の特徴でもあり、強みでもあります。
しかし、この生産形態には効率化の難しさという課題があります。従来の生産体制では、品種ごとの切り替え作業に時間とコストがかかり、特に中小企業ではその負担が大きくなっています。
補助金適用で期待される効果
広島県の製造業における人手不足問題・・・この問題に対処する手段として、今回の中小企業省力化投資補助金を活用した自動化技術の導入が注目されています。
ロボットやIoT技術を導入することで、次のような効果が期待できます。
- 業務プロセスの自動化→生産性向上
- 生産速度が向上→効率アップ
- 品質が安定→不良率の減少
- 従業員の負担軽減→職場環境改善および人材の定着率向上
- 危険な作業が減少→労災リスクが低減
- 熟練者の技術活用→技術継承が容易に
また、少量多品種生産といった独自の強みも持ちつつ、生産性を向上させることで、競争力の強化につながります。
このように補助金を活用することで、中小企業は競争力向上への道を切り開くことができます。
特に「一般型」が新たに追加されたことで、従来の「カタログ注文型」では対応できなかったカスタマイズ製品の導入が可能となり、製造業の現場に即した最適な設備を採用することで、直接的な競争力向上のチャンスがもたらされます。
少量多品種生産といった独自の強みを支えるためにも、省力化は不可欠です。
ロボットやIoT導入によって、同程度の人的リソースでさらに高品質な製品を提供することが可能となり、顧客満足度や市場での信頼性を高めることが期待されています。
未来を見据えて生産性向上・省力化に向けた準備を
今回の中小企業省力化投資補助金は令和8年9月末まで実施される予定です。総予算3,000億円と大規模な補助金ではありますが、予算に達し次第終了になる可能性もあります。
補助金の活用をご検討中の方は、中小企業省力化投資補助金のホームページを定期的に確認するようにしましょう。
バロ電機工業は省力化に向けて
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